第3話 しつらいの文化
和風住宅の特徴の一つに「しつらい」ということがあります。夏になると襖や障子を素戸や簾に替え、畳の上に籐むしろを敷く、冬が来ると畳を上げて掘りゴタツを置き、風よけの屏風を立てる、というように季節によって家の中をすっかり替える、また婚礼や法事、祭りの際には襖を取り外して、座敷を広くし屏風を立てまわして、その場の雰囲気を演出する、飾り物や床の間の掛軸も、季節や行事によって替える。こうした「しつらいの文化」は、世界広しといえ、日本の独特のものである。江戸後期、鎖国状態だった日本に足を踏み入た西洋人は。日本人の繊細な感性や美を意識した機能的な様式に大きな憧れを抱いたと、過去の文献にも記されています。現代では、当時の日本人が一方的に西洋の文化に影響され取り入れた様に思いがちですが、世界も羨む日本の文化が歴史の中で脈麻薬と受け継がれてきていたのです。
平成二十三年十月十二日